一番美しい雪を見た日

 

浅草から快速電車に揺られること3時間以上、降り立った駅はこの世の果て。
谷間に掘られたトンネルを抜けると小さな駅舎とバス停があるだけ。
空からはただ黙々と雪が舞い降り辺りは一面白く厚い層に覆われている。
バスに乗り込み細く曲がりくねった谷間の道を進む。
そうして着いた場所はまさに秘境、秘湯。

夜、貸切の露天風呂。
周りの木や岩には雪が積もり、灯りに照らされてきらきらと輝く。
すぐ下を流れる川のせせらぎだけが暗闇に木霊している。
風は収まり真っ暗な空から静かに雪が舞い降りてくる。
視界を覆う湯気と雪。
あまりの美しさと気持ち良さに時がたつのを忘れてしまう。

すべてが幻想的。

一年の終わりに最高の思い出ができました。

 

 

12/27 走りはじめた世界

 

クリスマスが過ぎた。
人も季節も街並みも、全てが走りはじめた。
目に入るもの全てに急かされる。

後少し、本当に一瞬。

 

 

12/21 遠くて近い人

 

あれから一年以上。
やっと会う事ができました。
遠くて近い人に。

 

 

12/19火山爆発

 

津波の次は火山爆発映像製作に決定。
マグマの表現、迫り来る炎、煙の表現、降り注ぐ灰、全てパーティクルかな。
SIでは無理、今回は素直にMAYAでやる事にしました。

絵コンテに書いてあった一言、"映画バックドラフトのように"。
いやいや、それは無理でしょう。
まずは資料集め、ボルケーノでも借りてきます。

 

 

Mental Ray for MAYA

 

ついに、MAYAでもメンタルレイが使えるようになったようです。
試してみたい、けど高い!!
インターフェースやMAYAのシェーダーはどうなるのかな。

 

 

12/16 プロモ撮影

 

ある歌手のプロモーションビデオ撮影のカメラアシスタントをしてきました。
撮影の誘いがあったとき、誰のPVか分からなかったのですが一度現場を体験してみたかったのでやってみる事にしました。
誰なんだろう、山下達郎とかドリカムだったらいいなーなんて思いながら。
前日になって誰か分かったのですが、もう笑ってしまいました。
新人、しかも演歌歌手。
や、やられた。

朝5時に起き、銀座東武ホテルに集合。
照明さん、音響さんとともに会場づくり。
ここで驚くようなこだわりと職人技を目撃しました。
数多くのライトを的確に配置し光を演出していく照明。
自分の発した声を頼りにマイクの調整、スピーカーの配置をしていく音響。
さすが、もう見事としか言えないものでした。

肝心の内容はというと、
ホテルの大広間、丸テーブルを囲む客のおじさん、おばさんたち(おじいさん、おばあさんか?)
もう、いかにも年配向けディナーショーといった感じ。
そこに登場する和服の歌手、原色のアンナチュラルなライト。
司会のお笑い芸人(これまたいかにもといった)登場。
新人歌手の師匠登場、師匠のステージになってしまう。
新人歌手、最後の曲で涙。
花束とおひねり。

ここまでやっちゃってくれると逆に気持ち良かったです。
ステージの一番前でカメラの補助していたので誰よりも間近で見られたし、いい想い出?になりました。

終了後の打ち上げで今回のスタッフが業界でも有名なものすごい人達だと判明。
やはりあの音響はタダモノではなかった。

 

 

星の輝く夜に

 

何も考えられなくなっていた。
私が今、何処で何をしようとしているのかも分からなかった。

地下鉄のホームに続く長い階段。
階段を降りる動作すら考えられなくなっている。
無意識に一歩一歩、足を前に出しているだけ。

電車を待つホーム。
周りは会社帰りの人々で混雑している。
それなのに静寂、話し声が聞こえない。
音の無い空間が何処までも、いつまでも続いている。
もしかして時間が止まっているのだろうか。

一歩前に踏み出せば線路に落ちるんだな。
思考回路が遮断されているように何も考えられない、何も感じない。

電車がホームに滑り込む。
ドアが開く。
人の波に押され、ドアに吸い込まれていく。

何も考えていなかった。
私が今、何処で何をしていようとどうでも良かった。

いつのまにかイルミネーション眩しい公園にいた。
ベンチに座り、通りを行く人々を眺めていた。
ただそこにいる事が心地よかった。

電話が鳴った。

とても心地よかった。
終電までその場にいた。

空にはいつもよりたくさんの星たちが強く輝いていた。

 

 

12/12

 

納期ギリギリ、やっと津波の1カットにOKが出ました。
これを求めていたのか。
それさえ分かれば、他もこの感じで製作できる。
後2日、残り5カット、頑張るぞっ!

 

 

ドウシヨウモナイ コノオモイ

 

安らぎのすぐ側に潜むせつなさ。
突然そんな瞬間がやってきたとき、どうする事も出来ない私がいる。
まるで金縛りにあった様に身動きできずにいる。
頭だけはフルスピ−ドで働き続ける。
しかしそこから出てくる答えは最悪な結末だけ。
それを認めたくない私はまた考えはじめる。
同じ結論に向かって。

 

 

迷走する津波

 

パーティクルにピントを合わすとドットになってしまい、ぼかさないと煙にならない。
そんな状況で煙にピントを合わせて欲しいといわれたら。

まだまだ時間が掛かりそう。
最初っからMAYAで行けば良かった…

 

 

12/3 日本テレビ

 

麹町、日本テレビで打ち合わせ。
建物内はごちゃごちゃしてて一昔前の放送局の様な雰囲気。
本当にこの場所で数多くの人気番組が作られているのだろうか。

今回の映像ではパーティクルによる水飛沫がメインとなるものの、なかなか思い通りに行かない。
頭で分かっていてもレンダリング結果に反映されていかない。
そろそろSoftimageの限界。
ソフトのせいにはしたくないけれど、明らかにSIパーティクルのキャパを越えている。

 

 

12/2

 

ふわふわ。
心も身体もふわふわ。

 

 

12/1

 

某雑誌の仕事で理不尽な注文が続く。
仕事でこれほどの呆れと怒りを感じたのは久しぶり。

こんな時、つい弱い心が出てきてしまう。
まわりに話して慰めてもらおうとして、実はみんなを不愉快にするだけ。
つかれてるんだな。

 

 


[ R E T U R N ]


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