東京から北へ電車で2時間、そこには別世界が広がっていた
人の疎らな寂れた街並みを抜けるとあとは何処までも続く森
到着したのは夕方、曇り空
深く濃い緑色の川が出迎えてくれる
日が暮れると世界は蒼くなっていく
調和のとれた落ち着いた空気が支配する
レンズを限界まで絞って表れた川の表情
長い目で見ることではじめて解る事もある
しっとりと濡れた大地
どこか優しさが感じられる
気づいたらもう辺りは暗闇
CCDに蓄えられた数秒間の光の記憶が闇の中の真実を描き出す
見上げると月
時間が無い、これから数キロ先の宿に向かう。
[ R E T U R N ]