11月30日 相変わらずの土砂降り
落ち葉のレイヤーの上に水のレイヤーが広がる
誰一人いない山に足を踏み入れる
この遥か先に忘れられた滝があるという
山全体がふわふわした赤色の絨毯で敷き詰められている
雨で水量を増した滝
望遠レンズとフィルター処理で初めて姿を現わした
向かいの崖から
雨と霧と風のなかボンヤリと全身を見せる
太陽が光を大地に届ける
全ての生き物の目覚めである
山を登り続けること5時間
雲が山肌を駆け上がっていく
雨が止んだ
いつのまにか雲の上に立っていた
人はどこまで強くなれるのだろう
[ R E T U R N ]